眠れぬ夜の報復

 
収録作品:初出誌・小説推理

1989年5月号~7月号

 
発行:双葉社 1989年10月15日
装画:前川正明
装幀:大森幸代
定価:1,223円
ISBN-10: 4575230448
 
発行:双葉文庫 1992年4月15日
解説:関口苑生
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カバー装画:長尾みのる
定価:489円
ISBN-10: 4575503614
 
発行:講談社文庫 1999年7月15日
解説:法月綸太郎
解説を読む
カバー装画:長尾みのる
定価:560円
ISBN-10: 4062646196

著者のつぶやき

 岡嶋二人が小説誌に連載した最後の小説です。1年半ほど前、同じ小説推理に書いた『眠れぬ夜の殺人』で起用した捜査第0課の面々が、また現われることになりました。
 実のところ、これを書いていた時点で、すでに岡嶋二人はほとんど機能していませんでした。個人のペースで仕事を片付けるしかない状態だったのです。この『眠れぬ夜の報復』は、徳山から送られてきたアイデアを、僕が機械的に小説としてまとめ上げ、編集部に提出する──そんな状態でした。僕は原稿を必死で書きました。小説に関する話し合いなどまるでない状態で、徳山のアイデアを最大に活かす原稿を組み上げなくてはならないのです。ガイドラインとなってくれたのは前作『眠れぬ夜の殺人』でした。これがあってくれたからこそ『眠れぬ夜の報復』を書き上げることができたのではないかと思います。岡嶋は、シリーズものをほとんど書きませんでした。その最後の連載がシリーズになったのは、実に幸運なことだったと思います。シリーズだからこそ、作品が持つ空気感を把握できたのですから。
 いみじくも法月綸太郎氏が講談社文庫の解説で書かれていた《岡嶋二人が合作者として取り組んだ事実上のファイナル作品》という評は見事に的を射ていたというべきだと思います。