どんなに上手に隠れても

 
書下ろし作品
 
発行:トクマノベルズ 1984年9月30日
カバーイラスト:長尾みのる
定価:714円
ISBN-10: 419152979X
 
発行:徳間文庫 1988年9月15日
解説:北上次郎
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カバー装画:長尾みのる
定価:550円
ISBN-10: 4195685923
 
発行:講談社文庫 1993年7月15日
解説:東野圭吾
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カバー装画:長尾みのる
定価:620円
ISBN-10: 4061854348

著者のつぶやき

 松岡妙子さんという小さくて元気のいいおばさん編集者が徳山の仕事部屋に我々を訪ねてきたのは、乱歩賞を受賞して間もないころでした。
「中島河太郎さんに岡嶋二人に書かせなきゃだめだって言われて来たんですよ。書きましょ、長篇。書きましょ」とものすごい勢いで言われました。
あした天気にしておくれ』『タイトルマッチ』と誘拐モノが続いたので、作品はもう一つ誘拐をということになったのです。舞台は広告業界。これは(短篇を除けば)僕にとって初めての自分のフィールド作品でした。
 取材は、徳山の運転で東名高速を下り、愛知県の知多半島まで足を伸ばしたのですが、スケジュールが間に合わなくて日帰りの強行軍は、いささか厳しかったという記憶があります。
 この作品の後、岡嶋二人は〈人さらいの岡嶋〉と呼ばれることになります。そう呼ばれ始めた途端、僕は誘拐モノにも飽きてしまいました。はい、やはり飽きっぽいのですね。