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2017/04/11
井上夢人 小説

『99人の最終電車』──西尾琢郎(仮名)

〈メタフィクション〉と呼ばれるものがあります。
《西尾琢郎(仮名)》のパートは、そこを目指して書かれました。

 
 
〈メタフィクション〉──自己言及型小説などというとさらにわかりにくいですが、小説の中で《書かれているその小説について》述べてしまうような小説です。というのも、ややこしいですね。

 例えば、作者が小説中に登場してその小説について読者に向かって喋ったりする、なかなかわけのわからなくなる構造の作品。映画だとフェデリコ・フェリーニの『8½』ですとか、音楽ではビートルズの『Glass Onion』なんてのがあります。

 実は、僕自身の意識としては『プラスティック』や『メドゥサ鏡をごらん』という小説でメタフィクション的な造り方をやってみたつもりなのですが、そのあたりに触れて下さった方はおられませんでした。
 それらの小説では〈メタ〉な部分が読書の邪魔をしないような書き方を工夫したことでわかりにくくなっていたものを、この《西尾琢郎(仮名)》ではあからさまにやってみています。

 西尾琢郎さんは実在する人物で、『99人の最終電車』連載当時の担当編集者でした。文中には彼以外にも(仮名)とつけられた人物が登場しますが、彼らもまた実在しています。(西尾さんは、現在神奈川県の某小学校で校長先生をなさっています)

 名前に(仮名)をつけたのは、もちろん実物本人とは違う僕が創作した人物であることの表明で、つまり「マシリト」みたいなものですね。(あ、これはわからない人がいるか(^_^))

※尚、この《西尾琢郎(仮名)》パートには、表現上の「仕掛け」を施した部分があります。その仕掛けによって画面が乱れるようなことが起こる可能性もありますが、パソコンへの悪影響はありませんのでご安心を。(ただ、あなたの頭には悪影響を与える可能性も否定できません。あらかじめご承知いただいた上で、お読み下さい)

《西尾琢郎(仮名)》の最初のページがこちらです。