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2017/03/30
井上夢人 小説

『99人の最終電車』──別所達也

なので《別所達也》ということになるわけです。
 視点が3つ揃うことで、1つの風景が浮かび上がってきます。

 
 
モノクロ写真に色彩が施され、そして平面だった絵が立体となって浮き出してくる。
 この『99人の最終電車』で、僕はそういう描写の基本を学びました。

 重要なのは、稲葉不二夫には彼自身の、六条忍には彼女自身の、そしてこの別所達也には彼のまっとうな世界があるということです。
 全員が球形型の人物という話をしましたが、誰もが自分にとって自分自身が一番正しいのです。犯罪者にだって自分の世界を持つ権利があります。

《別所達也》の最初のページはこちらです。