Junkyard

 

2017/03/02
井上夢人 小説

『99人の最終電車』──東 大

“東大”と書いて「あずま まさる」と読みます。
 終電に乗り合わせたアマチュア・ラッパーです。

 
 
オリジナルの連載当時、《ラップ》はそうじゃないですよ、と教えて下さった読者がおられました。実際のラップの歌詞を載せているサイトを紹介して下さって、こういうのがラップですとたしなめられてしまいました。
 まあ、最初から「ラップじゃなくて、都々逸(どどいつ)だ」と断りは入れていたんですけどね。

 東大が呟いているのは、現実のラップを映したものではありません。現実のラップは、文字にした場合、その言葉をリズムに乗せて読むことのできる読者が限られてしまいます。普段からラップに慣れ親しんでいる人か、あるいは四六時中パーカッションに脳内を占領されている人でしょう。
 普通の人が小説上に刻まれるリズムを感じられるのは、日本語の場合、まだまだ七五調というのが最適であるように思うのですね。
 普通に黙読するだけで、自然に頭が七五調を刻み始める。
 そんなことを、小説上で試してみたかったのです。
(『ドグラマグラ』じゃねえかって……まあ、そうかもしれませんが(;゚ロ゚))

《東 大》の最初のページはこちらです。