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2017/02/27
井上夢人 小説

『99人の最終電車』──落合綾佳の24時13分

24時13分。
 落合綾佳のパート、最後の1分になりました。

 
 
ショートショートで、以前、暗号解読だけの小説を書いたことがあります。ゲームブックでも暗号を解読するミッションを読者に課したことがありました。
 どうやら、僕は暗号なんかをひねくり回すのが好きらしいのですね。この『99人の最終電車/落合綾佳』を含め、3篇とも暗号を作るのはとても楽しい時間でした。
 岡嶋時代は、作り終えて相棒に見せるときが一番の楽しみでした。元相棒はこういう問題を解くのが得意なのです。ただ、彼にも解けないものは小説には不向きです。ほとんどの読者に解けない暗号をエンタテインメント小説に使うのは僕たちにとってはルール違反だったからです。相棒が数分で解いてしまうような問題なら、普通の人は一時間前後で解けるだろうと考えて、それを採用しました。
 彼の解読能力で、一番恐れ入ったのは、僕のパスワードを簡単に言い当てられたことでした。僕としてはヒントなど与えなかったつもりでしたが、僕の趣味から類推すれば、相棒にとっては造作ないパズルだったようです。

 では、《24時13分の落合綾佳》はこちらです。